部長に恋して。
部長の厳しい眼差しと鋭い怒声がダブルで私に飛んできた。

部長がカウントダウンなんかするから。

あぁ、もう!

パソコンまでフリーズしちゃったじゃないか。
男に振られ、鬼にどやされ、機械にまで拒絶された私ってどうよ。

ちょっと自分が可哀想になってきた。

「中島、残り55分だぞ!」

地鳴りみたいな声が頭の上から降ってきて、慌てて顔を上げれば、ふてぶてしく腕を組んだ部長が私を見下ろしていた。

「・・・・・心臓に悪いです、部長」

恨めしさ満載の目で見上げると、部長は呆れたように溜め息をついて。

「どけ、クソガキ」

椅子ごと私をグイグイ壁際に追いやる。

てかまた言った、クソガキって。

クソは仕方ないとして、いい加減ガキ扱いはやめてほしい。

三十路がなんぼのもんじゃ!

9歳年上だからってそんなに偉いのか!

まぁ偉いんだけど(汗)

口を開けばクソガキって。


< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop