カッパァ華
二人は普段行かないような場所まで歩いていた。



そこは草木が高く育ち、秀樹の背をゆうに追い抜いていたのだ。



「すごいなここ! ここまで来たん初めてや! それにしても草デカイなぁ!
ジャングルみたいやな!」



秀政は興奮し心臓をバクバク言わしながら叫んでいた。



「まだ奥やろうな。足元ちゃんと見て蛇とか注意しろよ」



「わかった!」



二人が草木を掻き分け、更に奥まで進んだとき、目の前には見たこともない華が辺り一面に広がっていたのだ。





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