カッパァ華
「今日はそろそろ、帰ろうか。
暗くなってきて見えないしな。
二人が怪我でもしたら、大変やからな。
さぁ、お前たち二人は先に帰っていてくれ」



政吉は二人にそう告げていた。



「おとんは、まだ帰らないんか?」



「お父さんもすぐ帰るから。先に戻っていてくれ。気を付けて帰るんやぞ」



「分かった……
じゃあ、俺、ゆいちゃんを送って行くから。
ゆいちゃん、行こう」



「はい。また明日探そうね! 秀くん!
元気出して! わたしも明日また頑張るから!」



二人は自転車に乗り、自宅へと向かっている頃、政吉は穴の方向へと歩いて行っていた。

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