カッパァ華
「おかんは、このまま退院ができるんだろ? もう体、よくなったんだろ?」



「退院は、まだできないの。今日は先生から許可をもらって来たからね。
でも、大丈夫だよ。早く元気になって、秀樹にたくさんたーくさん、美味しいものを作ってあげるから!」



「退院はまだかぁ……
でも、おかんの料理、楽しみにしてるからな! だから早く元気になってや!」



「ありがとう。秀樹。本当に優しい子に育ったね。お母さん、それが一番嬉しいよ!」



母親は静かに涙を流し、優しく秀樹を見つめていた。



それを見た秀樹は、母親の横に駆け寄り、並んで自宅に向かい出していた。


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