カッパァ華
「ウワァァァァァァン…………ヒック……ヒック……」



秀樹が横を見ると、武志がクシャクシャな顔をして泣き叫んでいた。



「お前なぁ! なんでいっつもすぐ泣くねん! 男だろ?
毎回毎回……すぐベソベソ泣くなや!」



「だって……だって……ヒック……」



「あかん……こいつ泣いたら必ずこいつのおばちゃんが家に来よんねん……
また俺が悪者にされんやろ……
まぁいいわ……それよりカッパァや!
とおる、今の見たよな?」



「ァァ……」



「はぁー? お前までびびってどうすんねん!
武志2号って、これから呼ぶぞ!」




「…………それだけは、堪忍や……
学校でそんなん言われたら俺、どうしたらええかわからん……」


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