カッパァ華
翌朝、政吉の車には家族3人が乗っていた。


「秀樹まで病院についてきてくれて、お母さんうれしいわ! でもまたすぐに学校に行くんだよ!」



「はーい! おかん送ったら学校行くから! おとんの車ですいすいーっと!」



「この子ったら! でもありがとうね」



3人を乗せた車は病院に着き、秀樹は名残惜しそうにずっと母親の側からは離れなかった。


「なぁ、おかん。またすぐに戻ってきてや……」



「わかってるよ! お母さん頑張るからね! それまでいい子にしとくんだよ!」



「大丈夫! 俺、寂しくてもおかんが帰ってくるのをずっとずっといい子にして、待ってるから!」



「じゃあ、お母さんそろそろ行くね……」



「わかった……」



これが、親子の最後の会話となってしまっていた。


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