カッパァ華
「見て! ゆいちゃん! 俺が入れたカエルを捕まえたんやわ!
やっぱりカッパァいるんや! ここ!」



「すごい波紋だね……カッパさんて大きいんだ……」



大興奮していた秀樹は、ゆいの手を握ったままなのをすっかり忘れていた。



「秀くん、手……」



「ん?   あ! ごめん……」



二人は顔を赤らめていた。





[ドッパァァーン!]


次の瞬間二人は水から跳ねる緑の物体を確認していた。



「え……何いまの……
ゆいちゃん……いまの見た?」



「見た……」



「ちゃんと見えなかったけど、緑の色してた……」



「してたね……」



「やっぱりカッパァだよ、いまの!
俺が入れたカエル喰いに来たんや!」



「初めてみた。あんな大きな緑の生き物は……カッパさんいるんだ……」



「俺も初めて見た! スゲー!」



二人は興奮冷めやらぬ感じで話し続けていた。

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