カッパァ華
「やっぱり腹減らしてたんや!
やっぱりカエル少なくなってきたんやなぁ。
周りにはキュウリ畑もなかったし……」



「キュウリ……?
……もう出ないね、カッパさん……」



「今日は満腹なったんかなぁ?
また明日カエルいっーぱい捕まえてきて食べさしてあげよ!

明日の朝からカエルは俺が捕まえて来とくから、また明日ゆいちゃんもここ来るだろ?」



「分かった! 一緒に来ようね!
わたしもまた見てみたい! カッパさん」



「おー! じゃあ今日は暗くなる前に帰ろうか!」



「はーい!」



二人はさっき見た光景を脳裏に刻み、ゆっくりとした足取りで、山を下りていっていた。



その二人を見つめる目があったことも、気付かずに。


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