カッパァ華
河童山を下りた二人は、静かな公園で話していた。



「それにしても、凄かったなぁ」



「ね! 空想の生き物だと今までは普通に思ってた……
でも目の前にいるんだもん!
ほんとに驚いちゃった!」



「俺も図鑑でしかカッパァを見たことなかったから、めっーちゃ興奮したぁ!」



「秀くんは、生き物が好きなんだね!」



「めちゃ好きやねん!」



そんな会話をしていると、公園には同じクラスの女子が二人入って来ていた。



秀樹たちを見て、こそこそと冷やかすように話しているのがなんとなく、秀樹には分かったのだろう。



「ちゃうんや!
めちゃ好きは、カッパァのことを言うててやな……」



そう、こういったいきなりの反応をするときは、たいがい図星である。



男の子は分かりやすい……



クスクスと笑いながら、公園の端のイスにその女子たちは座り笑っていた。




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