カッパァ華
秀樹を先頭に進んで行くと、昨日見た骨の場所まで辿り着いていた。



「これやねん、おとん。何の骨や?」



「この頭蓋骨か……」



政吉は思い出しながら再び口を開いた。



「お前たちよく見つけてあげたな。
この花はゆいちゃんが?」



「はい」



「そうかそうか。きっと喜んではるわ」



政吉はそっと、添えられている花を脇に置き、骨の周りを持ってきたスコップで軽く土をどかしていった。



「見てみろ」



政吉の言葉を聞き、二人は覗き込んでいた。



「これ……」



「そうや甲羅や。それも何個もあるみたいやな」



「甲羅って……亀にはでかすぎるよな。
やっぱりカッパァ……のか……?」


< 69 / 193 >

この作品をシェア

pagetop