カッパァ華
「え。死んでるの? そのカエル……」



「死んだカエルは自分では、飛ばないよな? たぶん……」



「たぶんじゃなく、普通はそうだと思うけど……」



「なんだよいったい。まったく……
どこから飛んできたんだよ……」



「あ! 秀くん! あっち見て!」



ゆいの指差す方向には、緑の影がすっと動いて消えていった。



「いまの……見た……? 秀くん……」



「よくは分かんなかったけど、緑の……」



「カッパ……さん?」



「だよな……いまの緑のは……こないだ見たのと同じ色だった!
じゃあ! このカエル!」



「カッパさんが怪我しちゃった秀くんに恩返ししたのかも?
良かったね! 秀くん!」



「でも……俺はカエルは食べないよ?」



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