カッパァ華
夕方になり、政吉は家に帰っていた。


「なぁ、おとうちゃん。
なんで大人たちは、カッパァをいじめるんやろ?
そんなことしたから、人前になかなか現れなくなってきたんだろ?」



「あぁ。おとうちゃんが子供の頃は、たくさんたくさんおったんやぞ。
デカイのも小さい河童様もな。
河童様が悪さをしたなんか、聞いたこともなかったしな」



「じゃあ、なんで? なんでいじめるんやろ?」



「姿形が違うとな、大人たちはいつの日からか見下したようにいじめだしたんや。
そこに理由はなかったのかもな。

大人たちの醜い心がそうさせたんやな。本当に醜いのは、自分たちの心だと気付かずにな。」



「……可哀想や……」



「あぁ……河童様もその大人たちもな。
政吉はそんな大人になったらあかんぞ!
いつの時代もそんなバカな大人は、いてるからな……
政吉は、今のままの優しい気持ちを持ち続けてな」



「わかってらい!」



二人は優しい表情を浮かべ話していた。
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