兄妹愛の境界線


「えっ…」





今までに見たことのない葵の表情に

思わず私は視線を反らせなくなる


グッと下唇を噛みながら

私の肩を掴む葵の手は震えていて





「葵…?」



「…ごめん、肩…痛い?」



「いや、大丈夫…」




こうゆうとき

なんて声をかければいいのだろう


不安なのか怒っているのか悲しいのか

葵の表情を見ても

どれに当てはまるのか全くわからない


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