兄妹愛の境界線
「わかっ…た」
私がそう返事をすると
優月くんがゆっくりと目を閉じる
胸が痛いくらいにドキドキ鳴り始める
今すぐにでも逃げ出してしまいたいくらい
すごく恥ずかしい
でも返事をしなきゃだし……
そんなことを考えながら
目を瞑って徐々に顔を近づける
「澪ちゃんのキス顔、見ーちゃった」
「……………!」
私がパッと目を開くと
目を閉じているはずの優月くんが
私の顔を見ながらニコニコと笑っていた