先生×私Ⅱ~隣の部屋の王子様~
「あー、食った。
よし、マスター帰るわっ!」
「はいよ、またおいで。菜月ちゃんも!」
「はいっ!」
マスターは笑顔で私たちを見送ってくれた。
「け、啓太……ありがとね?」
「ん?」
「その…………デート……嬉しかった。」
「……なかなか出来ないからな…。たまには普通のカップルっぽいことしないとな(笑)」
「それに啓太の過去も聞けたし!」
「……それは忘れてくれっ!」
「嫌だー!忘れないっ!もう聞いちゃったもん!」
「……あーぁ。」
「……啓太のことを知る度にもっと好きになってく。」
思ってたことが思わず口に出てしまった。
そんな私の言葉に驚いたのか
啓太は少し顔を赤く染めて
私の手を握った。
「……これからもっとお互いのこと知っていけたらいいよな。」
「そーだね。」
幸せに浸りながら
わたし達の初デートは過ぎていった。