先生×私Ⅱ~隣の部屋の王子様~


「な、な…………どーしたのっ?」


「わからない?」


「な……に…………?」


キスの雨が降る。


チュッ……チュゥッ……

敏感な首筋に唇が押し付けられる。

「んっ…………んぁっ…………け……けぃ……ぁ」



力強い啓太のキスを手で拒んでみるけど
私の身体は
心は

求めている。



ギュッと目をつぶってキスにこたえる。



指が絡められる。



啓太の熱が指に伝わる。




ヒヤッ)



突然。

右手の薬指に冷たい感じを覚える。


驚いて目を開けると

キスが止まる。


「啓太……?」


右手を見るとシルバーリングがハマっている。


啓太の顔はほんのりと赤い。



「誕生日、おめでとう。」



「えっ………………?」



啓太の右手にも同じリングがついていた。


「ペア……リング?」


「うん。」


「……っ、なんでっ……私の誕生日知ってるのっ?」


「彼氏が彼女の誕生日知らないわけないだろ?なのに菜月は最後まで教えないし。」



「……ご、ごめん。」



「謝るなって。…………18歳。おめでとう。」


「ぁ、ありがとぅ……。」


嬉しくて泣いてしまう。

そんな私を抱き寄せてしっかり包んでくれる。



「俺のそばにいてくれてありがとう。」


!!
その言葉で私はさらに涙が溢れた。


「泣くなよ(笑)」



「うぅ…………っ、いつも……っ……私のために……ありがとうっ…………私を大切にしてくれてありがとうっ……」



「っっ、やべぇな。」



?!



「夕飯一緒に食おうと思ってたんだけど……それどころじゃねぇな。」


「えっ……?」


「止まんねぇかも。」



「……い、いいよ。」


私の言葉に啓太は目を丸くしている。


「それ、どーゆー意味で言ってんのか分かってんのか?」


「わ、わかってる……」



私。絶対おかしい。

啓太に触れれば触れるほどもっと触れて欲しくなる。


「菜月……。」



「私も……誕生日プレゼントは……啓太が欲しい。」



「っ……好きなだけやるよ。」



そう言って私を持ち上げてベッドに降ろされる。



久しぶりに繋がれる。

ドキドキするけど
啓太にしっかりしがみつく。



「……んっぁ……んっ……けいたぁ…………」



「……なつきっ………………」




「大好き…………」



「俺も。」



そう言って私に再び最高の愛を注いでくれた。



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