MIND ART
私は靴を履くのももどかしく、外に出た。そして後悔した。なんで来るとき気付かなかったんだろう?
町を歩いている女の人全員があの髪型をしていることに。同じスーツを着て歩いていることに。これは男の人にも同じことが言えた。女の人とは別だけど、同じ髪型。同じ黒いスーツ。同じ青いネクタイ。外国の軍隊の行進のように同じ格好の人が歩いている。
どこに向かっているのだろう?とにかく私は、家に帰ることにした。
悪い夢なんだ、きっと。
そう思って。
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