MIND ART
「た、ただいま……」
ドアをあけると、お母さんが立っていた。まるで機械のような表情の無い顔で。
「学校はどうしたの?」
ロボットがしゃべるような声だった。
「う、うん……ちょっと具合が悪くて……」
「何言ってるの?早く戻ってみんなと一緒に勉強しなさい、みんなと一緒に、みんなと一緒に、みんなと一緒に、み」

私は悟った。家はもう安全じゃない。
< 4 / 15 >

この作品をシェア

pagetop