彼の秘密と彼女の秘密
第一章
1
___瑠璃___
桜の木の下。
片手には餡子がたくさんのお団子。
あー幸せ過ぎる。
風もないし、ぽかぽか温かいし、眠くなっちゃうよ。
ボケーとしてたら、なんか声がする?
ん?
1人だったよな?
あれ?
後ろに人の気配がして振り返ると、めちゃくちゃ綺麗な人が
「ねぇねぇ。お団子ちょーだい?」
ってにこにこしながら言っている。
あまりにも綺麗過ぎてつい
「...あ、どうぞ」
ってあれ?
なんかおかしくない?
初対面の人に普通、お団子ちょーだい、なんて言う?