彼の秘密と彼女の秘密
「斎藤さんって、何でもできちゃうんだねぇ。尊敬する
新撰組の斎藤さんみたい」
「僕は?」
「え?」
「僕は尊敬するに値しないの?」
「もちろん凛を尊敬してるし感謝してるよ」
凛は満足そうにする。
たまに子供っぽいとこあるよね。
「瑠璃は新撰組が好きなの?」
「うん。だから京都に旅行に行ったんだよ。
沖田総司みたいになりたくて剣術習ってたんだ」
恥ずかしそうに笑う。
「では僕も久々にやろうかな。手合わせ願えますか?」
「無理だよー。本家本元に敵うわけないって!!」
「大丈夫ですよ。手加減しますから」
「それはムカつく。一応免許皆伝もらっているのに」
「では本気でお願いします」