彼の秘密と彼女の秘密
そこへ
「ただいまぁー」
と嵐が帰ってくる。
「おう、瑠璃ちゃん、今日の記者会見お疲れさま」
「嵐もご苦労さま。これからよろしくね」
「嵐、今日の記者会見はいつもの記者達だけなのですか?出待ちの記者に瑠璃が、両親が亡くなられたのは茉莉さんのせいですか、と聞かれたらしいのです」
「私もサングラスしていたし急いで車に乗ったから動揺していたのは
バレてはないと思うんだけど、なんか気持ち悪くて...」
「その件については監視カメラから記者を特定するように斎藤に頼んだのですが...」
「そんな事があったんか...どちらにしても斎藤の連絡待ちやな」
「瑠璃は次から仕事の時は家の地下道路を使って、うちの車を毎日変えて仕事に行くべきですね。
ここの場所と車の特定をなるべく避ける為です。今日、桐谷にお会いしたでしょう?
斎藤の一番の部下です。もしSPが動けない時でも桐谷がいれば少しは安心ですからね」
「地下道楽しみ♪」
「お前、危機感ゼロやな」