彼の秘密と彼女の秘密
「ほなどうすんねん。毎日、弁当、ピザ、お好み焼き、ラーメン...」
「さすがに飽きましたねぇ...体にも悪いですし...」
「夕食だけでもきてもうらう家政婦は?」
「嫌です」
「じゃあお前が考えろやぁ...」
「......」
沈黙が流れる。
先にそれを破ったのは凛だった。
「では、嵐が料理教室とやらに行かれては?」
「なんで俺なんだ...」
「僕には才能がありませんから」
「そうやなぁ。お前の飯は人を殺せるもんなぁ」
「死にたくなったら言ってください。いつでも殺してさしあげますから」
「冗談に聞こえねぇ...」
「本気ですからねえ...」
凛がクスクス笑う。