彼の秘密と彼女の秘密


そして、

ドォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

という地響きと共に光が降りてきた。


錦家のおじい様が出てくる。その他数名の忍。

「あれは久賀の者ですね」

と斎藤。

「卑怯な真似をしてくれましたね。報復は後々たっぷりとですね」
涼しい顔で丁寧な言葉で恐ろしい事を言う凛。
拷問をさせたら凛の右に出る者がいない事をみんな知っているのだけに、
みんな御愁傷様という顔をしている。

「でもあれほんまにる瑠璃ちゃんか?」

髪は銀色に変わり、瞳は紫になり、長かった髪がさらに長くなっている。

「きっとあれは覚醒した状態の瑠璃ですね。根付に鈴が付いているし着物が瑠璃ですね」


池の水は干上がり、池の鯉は死んだ。
庭の木は枯れて朽ち果てる。
芝は枯れ、土の地肌が見える。

全てを無に還すようだった。






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