彼の秘密と彼女の秘密
___瑠璃___
優しくない凛の行動に声を漏らさないようにするのが
精一杯だ。
身体が離れ、腕枕をしてもらっていると、
「瑠璃、明日はすいませんね。
結局、瑠璃の力に頼ってしまう事になってしまい、
錦のおじい様と同じ事をしているのではないかと、
自分が許せなくなってしまいます」
「そんな事言わないでよ。
私は誰も死なないで済む方法としてなら、
この力もあって良かったと思ってるんだ!!」
それでも凛は少し悲しそうに笑う。