彼の秘密と彼女の秘密
「瑠璃、入ってもいいですか?」
「オッ、お前、夜這いか?」
凛は嵐のお腹に一発入れて黙らせた。
「私、すっぴんだから...」
「気にしませんよ。間接照明だけならどうですかか?」
「それなら...」
凛は瑠璃の部屋に入る。
布団の上で膝を抱えて小さくなっている。
「こっち向いてください、すっぴんでも瑠璃は瑠璃です」
「恥ずかしい...」
「じゃあ、ぎゅーしてあげようと思ったのに残念ですが...自分の部屋に戻ります」
「やだ...行かないで...」
瑠璃は凛の袖にしがみついている。
「困ったわがままなお姫様ですね」
凛は瑠璃をぎゅーっと強く抱きしめる。