彼の秘密と彼女の秘密


「大切にします。さっきキッチン覗いたんだけど、このままじゃ
料理もできないから、いろいろ買わなくちゃならなくて...一緒に行ってもらえる?」

「それの費用もそれから出したらいいですよ。あと、普段買う甘味も。
僕が一緒に行きますから、重たい物でも安心してください」

「凛ってそんなに力もちなの?」

「アハハ!瑠璃ちゃんおもろいね!一応男なんやし、それに凛も俺もずっと
空手とかやってきたからそこら辺のお兄ちゃん達より力あるし、頼りになると思うぜ」

「そうなんだぁ。人は見かけによらないね。
2人ともモデル並みに綺麗で身長もあるのに、モデルになろうとは思わなかったの?」

「僕達はやらなくてはいけない事が決まっていましたからね」

「ふーん。あ、嵐もケーバンとメアド教えてといてよ。今日食べたい物ある?」

「俺のはこれな。今日はハンバーグがええなぁ......うううぅ。殺気が...」

「さっき?さっき何かあったの?」

「ちゃうよー。俺が番号とか教えてるから凛が怒ってんねん」

私の耳元でこそっと教えてくれた。そうなんだ...

振り返ると、怖い。笑ってるけど、目が笑ってない。


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