彼の秘密と彼女の秘密
5
___瑠璃___
「珍しいね、2人仲良くしてるの」
「瑠璃もここおいで」
凛が自分の横をぽんぽんと叩く。
凛の横に座って凛と同じように脚をぶらぶらさせる。
「瑠璃、ちょっと話があるんです」
「なぁに?」
「瑠璃はここに住む事をご両親にお話になりましたか?
僕も嵐も瑠璃がここにいてくれる事はとても嬉しいんですよ。
でも軽率だったのではないかと危惧しているところもあります。
なにせここには男が2人もいるのですから」
瑠璃は膝を抱える。
「...い」
「??」
「両親は..もう...いないの...」
「どうしてか聞いても大丈夫ですか?」
「うん。私の家の家系は不思議な力を持って産まれてくる女子が多いの。
天女の子孫だという言い伝えもあるの。私が15歳の時に自分の力に目覚めた時、
無意識に暴走してしまって...。その時...父上も母上も死んでしまいました」
「では現在はどなたが後継人なのですか?」
「父方のおじい様です」