彼の秘密と彼女の秘密


「瑠璃はバカですか。僕の気持ちも聞かずにキスしたって言うからですよ。
僕が瑠璃の事を好きじゃなかった場合、傷つくのは瑠璃でしょう?
今はお互い同じ気持ちなんですから、瑠璃を傷つける事もありません」

「凛、以外と考えてるんだねぇ」
クスクス瑠璃が笑う。

「以外は余計ですよ。してくれないんですね。じゃあ僕はこれで寝ますね」

「待ってよぉ...お願い...目、閉じて...」

瑠璃は遠慮がちにキスしてきた。それで離れようとするから肩を抱き寄せた。
ガチガチに固まってしまっている瑠璃に苦笑してしまう。

「笑うなんてひどいよぉ...初めてだったんだもん」

「笑ってませんよ。これは僕からのお返しです」

「??あ...」

瑠璃の耳にキスをして、首にきつく吸いつく。

「僕のしるしです。と言ってもすぐ消えてしまいますが」

「じゃあ、そうしたらまたつけてもらうもん」

顔を真っ赤にして恥ずかしそうに笑って言う。

「寝ましょうか」

僕の腕の中に入り胸に顔をうずめるとすぐ寝てしまった瑠璃に

「必ず僕が守りますからね」

瑠璃の髪に顔をうずめて眠りについた。
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