彼の秘密と彼女の秘密
「はぁ...こんな物瑠璃に見せられませんねぇ。どうしたものでしょうか...」
(瑠璃が覚醒を抑える事ができれば...)
嵐に電話する。
「いつものカフェにいます。これますか。では」
「で、どうするんや?」
席に着くなり嵐は聞いてきた。あ、コーヒーねと注文する。
「瑠璃には話ましょう。僕達の裏の仕事も一緒に住み始めた以上、
いつまでも隠し通せるものでもありません。瑠璃に護衛をつけます。
嵐は次期当主にはならないのですか?」
「さっき親父に会って今回の話をしてきた。
今夜の仕事の指揮から処理まで無事こなすことができたら代替わりを許すんやとさ。
もし代替わりできへんでも、話は受けんと言っていた。
親父は凛にも会いたがってたで。でも瑠璃ちゃん、この話聞いて正気でおれるんかな」
「それは僕にもどうかはわかりませんねぇ」
「俺は仕事でおらんから、お前だけなんやからな。
ちゃんと見てろよ。家から出すなよ」
「言われなくても僕がついてます。
あなたはさっさと仕事を終わらせて帰ってっきてください」
「わぁーったよ。ほな行ってくるわ」
「気をつけてくださいね」
嵐は無事に仕事をこなすだろう、完璧に。
僕は嵐の仕事には完璧な信頼をおいている。