彼の秘密と彼女の秘密
「??どうしたの??
私なんかしちゃった??やっぱりここの家を出て行った方がいい??」
「いいえ。むしろ瑠璃にはずっとここにいて欲しいです。
瑠璃、ちゃんと気をたしかにしてくださいね。これを見ていただきたいんんです」
「これは...」
「はい。瑠璃の身辺調査結果です。勘違いはしないでくださいね。
瑠璃を信用していないから、というわけではないんです。むしろ逆です。
瑠璃のこの間の話を聞いて顔色が悪くなったのを見て、ふと思ったので調べさせたのです」
「御当主様、暗殺、??」
「まだ瑠璃には言っていませんが、僕も嵐も表の仕事と裏の仕事があります。
お互い、裏では暗殺稼業をしています。もう何百年と代々続いている家業です。
嵐は自分が当主になり錦家からの依頼がきた場合、拒否できるように父上と
話をつけてきました。今夜の仕事がうまくいけば嵐が鞍馬家の当主になれます。
瑠璃には今日から御影家の護衛をつけてあります」