彼の秘密と彼女の秘密


そっと布団におろされると凛が

「さっきの続きですよ。瑠璃がねだったのでしょう?」

固まっている私を見て凛はクスクス笑う。

「笑うなんてひどいよー!」

「違いますよ。瑠璃が固まっているのが可愛かったんですよ」

「凛は慣れてるからいいよね!」

私が立とうとするのを止めて、

「ヤキモチですか?他の女性には申し訳ないですが、瑠璃みたいに守ってあげたい、
大切にしたいって思えたのは瑠璃が初めてなんですよ」

「それって素直に喜んでいいの?」

「もちろんですよ。瑠璃、さっき言った事覚えてますか?」

「え?何て言った??」

「もっとっして、と」

「ああぁーえぇと...」



< 74 / 254 >

この作品をシェア

pagetop