俺様とネコ女
直哉は本当に恋バナか久しぶりなのか、女子のように食いつきがいい。真剣に話を聞いてくれているのかもしれないな。

「そこから不幸の始まり」

わざとおどけるように言えば。不幸って、と直哉が憐れむように笑った。


「ストーカー爆誕」

「ストーカー?」

「そう。部屋に電気ついてないけどどこにいるんだ、誰といるんだ。とか。グループLINEやSNSで大捜索」

偶然を装って、何度も私のマンションの下で会った。祐樹のマンションにもサダは現れた。

「最初は障害が逆に燃えたのかな。でも結局、サダは昔からの親友だからあいつ裏切れないって。今は付き合えないけどあいつに彼女できたら付き合おうって。このくだり、今日の話ね」

話し終えて、生を一気に飲み干した。
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