俺様とネコ女
全てを打ち明けたら気持ちが昂って泣いてしまいそうになった。それを抑えようと、ビールを一気に飲んだ。

盛大なため息のあと、美咲が確認するかのように淡々とした口調で話し始めた。


「確認するね?酔いつぶれた。ヤっちゃった。会社が一緒だった。社内恋愛しない人で、関係をしゃべるなと釘を刺された。コウさんは大学の先輩で、村上ゼミまで一緒。またヤっちゃった。こころはあの人のことすごく好きになったけど、あの人の気持ちは分からない。合ってる?」

「間違いありません」

小さく口にして、でも大きく頷いた。

あからさまに呆れた顔の美咲。そうだよね、そりゃそうだよね。
< 114 / 337 >

この作品をシェア

pagetop