俺様とネコ女
「月曜笹山さんに教えてあげて。口説き文句がクサすぎるって。男教えてあげるとかなんとかって言われたんだけど」

「マジで?キモっ。あの人そんなこと言うの?」


同じ男として恥ずかしい。と笑う直哉さんの横顔。課長の言うとおり、直哉さんは相当レベルが高い。

コウより少し低い位置にある直哉さんの横顔を見上げると、その優しい笑顔と視線が絡んだ。


「俺さ、コウからこころちゃんに男近寄らせるなって言われてたんだよね」

「えっ!そうなの?」


それってどういうこと?ヤバい、嬉しい、嬉しすぎる!


「コウ、私とのことしゃべったの?」

「あいつの噂聞いたから相手誰だって問い詰めたんだけど、ざっくりしか話さなかった。ほらあいつの語彙力問題だから」

「それな!」


直哉さんが、声を上げて笑う私にいっそう笑顔を深くした。


「2人で飲みなおそっか」

「うん!」
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