俺様とネコ女
止まらないこころ
1.コウside
最近の多忙さは尋常じゃない。
ここが企画課と飲み会をしているとき、俺はまだ山本主任と2人、社内に残っていた。
窓から見える色は黒。1課から一歩出ると、省エネ仕様の廊下はすでに照明が落とされ、ひっそりと静まり返っていた。暗いところが嫌いなあいつなら、心底怖がりそうだ。
まただ。またあいつを思い出した。
「あかざわあ。こころちゃん企画のやつらに食われてないよな」
「どうでしょうね」
「心配で仕事が手につかん」
しゃべってないで仕事しろ。せっかくあいつのこと考えないようにしてたのに、思い出させるな。
直哉は俺の期待どおりの仕事をしているだろうか。
あいつは、俺以外の男に惚れてないだろうか。素を見せてはいないだろうか。俺にするみたいにじゃれたり、鳴いたりしてないだろうか。
ここが企画課と飲み会をしているとき、俺はまだ山本主任と2人、社内に残っていた。
窓から見える色は黒。1課から一歩出ると、省エネ仕様の廊下はすでに照明が落とされ、ひっそりと静まり返っていた。暗いところが嫌いなあいつなら、心底怖がりそうだ。
まただ。またあいつを思い出した。
「あかざわあ。こころちゃん企画のやつらに食われてないよな」
「どうでしょうね」
「心配で仕事が手につかん」
しゃべってないで仕事しろ。せっかくあいつのこと考えないようにしてたのに、思い出させるな。
直哉は俺の期待どおりの仕事をしているだろうか。
あいつは、俺以外の男に惚れてないだろうか。素を見せてはいないだろうか。俺にするみたいにじゃれたり、鳴いたりしてないだろうか。