俺様とネコ女
散々焦らされたお仕置きも兼ねて、たっぷりキスをした。ここの心と体を、俺でいっぱいにしてやる。

唇が離れたとき、目を潤ませてここが言う。


「コウ。私、コウだからしたいんだよ?」


その言葉に嘘はないだろう。喜びがふつふつと湧いてきて、ますますここに溺れる。

俺の中の、独占欲、征服欲が一層強くなる。


「わかってる」

「コウは?」


キスで口を塞ぐ。


「んっ」


鼻にかかるその声も、答えを待ち、薄っすらと開けた目も。俺を、心地良くさせる。


「俺も、お前だからする」


満足そうに微笑むここを、大切に、大切に抱いた。

たっぷりと時間をかけ、隅から隅まで愛撫して、鳴かせた。


俺が、

お前を愛しいと思う気持ちに気づけばいい。


俺を、


好きになればいい。

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