俺様とネコ女
「この前さ、コウくん珍しく女連れてきたって従業員の間で話題になってね。でも、二人の雰囲気からして恋人同士ではないだろうって。でもさ、すっごい楽しそうに飲んでたじゃん?しかも大量に。二人見てたら激しくお似合いで、あの二人は絶対付き合うって賭けてたんだ」
「賭けるな」
コウはバッサリだけど、私は嫌な気はしない。珍しく女連れってところと、お似合いってところ。もっと言って!
「マスター。こいつ誕生日だからうまいもんよろしく。生魚以外で」
「了解」
カウンターの奥に消えたマスターを見送って、ビールグラスを手に取った。オレンジの優しい光の下で、見つめあって、目と目で会話だ。
「乾杯」とも言わないコウは、きっと、おめでとうと言ってくれた。
ありがとう。と心の中で唱えながら、グラスに口をつけた。
「あの人店長?」
「ああ。この店のオーナー。マスターって呼べって言われてる。お前、目、腫れてる」
「メガネでごまかせてない?」
「かわいい」
「コウさん。かわいいって、面と向かって言わないで?」
「影でこっそり言うほうが残念だろ」
「そうだけど…」
「賭けるな」
コウはバッサリだけど、私は嫌な気はしない。珍しく女連れってところと、お似合いってところ。もっと言って!
「マスター。こいつ誕生日だからうまいもんよろしく。生魚以外で」
「了解」
カウンターの奥に消えたマスターを見送って、ビールグラスを手に取った。オレンジの優しい光の下で、見つめあって、目と目で会話だ。
「乾杯」とも言わないコウは、きっと、おめでとうと言ってくれた。
ありがとう。と心の中で唱えながら、グラスに口をつけた。
「あの人店長?」
「ああ。この店のオーナー。マスターって呼べって言われてる。お前、目、腫れてる」
「メガネでごまかせてない?」
「かわいい」
「コウさん。かわいいって、面と向かって言わないで?」
「影でこっそり言うほうが残念だろ」
「そうだけど…」