俺様とネコ女
「でも、よかったな。初恋は実らないっていうジンクス打ち破ったな」

「うるせえ。初恋って言うな」

「お前忙しいからって放置してると、こころちゃんに逃げられるぞ。平日は無理だとしても、休日くらい時間作って会えよ」

「その件は問題ない。あいつ、俺んちに住む」

「は?いきなり同棲?」

「あいつのマンションには、そのうち美咲が住むことになる」

「は?」


昨日、ここのマンションに必要な荷物を取りに行った。その途中美咲から電話があり、美咲から部屋を譲ってほしいと言われたのだ。

美咲は母校のJ大の就職課で働いている。実家暮らしで家も遠く、前々から大学近くで一人暮らしをしようと考えていたらしい。タイミングがよく、実に合理的だ。


「ここがまた4人で飲もうって言ってる」

「ああ…そうだな。段取りよろしく」


直哉への報告が終わった。


残るは、山本主任だ。
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