俺様とネコ女
ここ———…
恐らくあいつは、役員会議でこのことを知った。まだ伏せておけと言われ、誰にも言えなかった。
もちろん、当事者である俺には特にだ。
ここの異変に気付いた俺に、どうしたのかと詰め寄られても、しゃべるわけにはいかない。それで俺を遠ざけていたのか。
言えない上に、俺は東京に行く。それで、あんなになってたのか。
"まだ言えない。でもわかって。好きなの、大好きなの"は、そういうことか。
恐らく直哉は知っていた。ここは言わないだろうから、美咲経由で直哉の耳に入って、それで直哉の前で泣いたのか。
全ての辻褄があった。
ベンチの横に置いた、分厚い封筒を手に取った。
重い。
もう一度頭を抱え、溜息を吐いた。
恐らくあいつは、役員会議でこのことを知った。まだ伏せておけと言われ、誰にも言えなかった。
もちろん、当事者である俺には特にだ。
ここの異変に気付いた俺に、どうしたのかと詰め寄られても、しゃべるわけにはいかない。それで俺を遠ざけていたのか。
言えない上に、俺は東京に行く。それで、あんなになってたのか。
"まだ言えない。でもわかって。好きなの、大好きなの"は、そういうことか。
恐らく直哉は知っていた。ここは言わないだろうから、美咲経由で直哉の耳に入って、それで直哉の前で泣いたのか。
全ての辻褄があった。
ベンチの横に置いた、分厚い封筒を手に取った。
重い。
もう一度頭を抱え、溜息を吐いた。