俺様とネコ女
2.こころside
ひとつ肩の荷が下りた。
東京本社異動について、ついにコウ本人の知るところとなった。
怖い。正直、ものすごく。コウがどういう決断を下すのか。
でも、今日はコウのお祝いをしたい。
目の前で、コウが専務に褒められるのを見て、嬉しかった。毎晩遅くまで働いて、休日出勤も当たり前だったコウの頑張りが結果を出し、それが評価されたのだから。すごく誇らしかった。
「…ちゃん?上野ちゃん?」
「は、はい」
お昼時の社員食堂で、向かいの席の課長が私の顔をのぞき込んでいた。
「上野ちゃん最近全然食べないよね。仕事中も時々、上の空っていうか、様子がおかしいし。体調悪いの?」
「すみません。ちょっと、食べれなくて…」
「もしかして、できちゃった?」
「だっ、大丈夫です」
反省だ。
コウのことがあっても、仕事だけは一生懸命していたつもりだった。
東京本社異動について、ついにコウ本人の知るところとなった。
怖い。正直、ものすごく。コウがどういう決断を下すのか。
でも、今日はコウのお祝いをしたい。
目の前で、コウが専務に褒められるのを見て、嬉しかった。毎晩遅くまで働いて、休日出勤も当たり前だったコウの頑張りが結果を出し、それが評価されたのだから。すごく誇らしかった。
「…ちゃん?上野ちゃん?」
「は、はい」
お昼時の社員食堂で、向かいの席の課長が私の顔をのぞき込んでいた。
「上野ちゃん最近全然食べないよね。仕事中も時々、上の空っていうか、様子がおかしいし。体調悪いの?」
「すみません。ちょっと、食べれなくて…」
「もしかして、できちゃった?」
「だっ、大丈夫です」
反省だ。
コウのことがあっても、仕事だけは一生懸命していたつもりだった。