俺様とネコ女

ため息を吐き美咲から視線を逸らすと、隣のテーブルで、チューハイらしきものを飲んでいる男性が視界に入り込んできた。

なかなかのイケメンＡ（仮）。推定年齢は２５、６と言ったところ。ダークブラウンの髪の色がよく映る彼は笑顔が素敵で優しい雰囲気。

目と目が合って、フワリと笑われて。あいにく不機嫌極まりない私は露骨に視線を逸らす。


空きジョッキ片手に片肘ついた視線の先には、イケメンＡの向かいに座る連れの男性。テレビドラマから飛び出してきたようなイケメンが、無表情に生ビールを飲んでいる。

わ、好きその飲みっぷり。惚れ惚れする。

センターパートの黒髪イケメンＢ（仮）。切れ長な目はぞくっとするほどクールで、思わず息を呑む。

ヤバ…この人、圧倒的にビジュアルが良い。


「男性の意見を聞かせてください」

唐突に隣の席のイケメンに絡んだ私を美咲が慌てて止めた。