俺様とネコ女
息が続かなくなったのか、俺の肩を2回タップした。音を鳴らし唇を離した後、ここは恥ずかしそうに目を伏せ頬を赤らめた。その恥じらいの色に、うっかり気持ちが高ぶった。


「コウ。昨日やばかった」

「何が?」

何がなんてわかってるが、言わせたい。明らかに男慣れしたここに。失恋したばかりのここに。俺をとことん翻弄させるお前に。

と、少しも躊躇うことなく俺の耳元に近付いてきた唇。


「すごく気持ちよかった」


こいつ、可愛すぎるだろ。

昨日何もなかったよね?とか言う、くだらない女じゃなくてよかった。

「コウは?」

予想していなかった質問に息を呑む。まさか俺にも感想を求めるなんて。


「もう1回するか」

これが答えだって、わざわざ口にしなくてもこいつなら分かるだろう。


「ぁんッ・・・」

首筋に舌を這わせる。鳴き声と、小さく跳ねた肩が俺を煽る。理性なんてクソくらえだ。

もう止まらない。止める気もない。何度だって、お前が欲しい。


ここはまた、俺を受け入れた。
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