俺様とネコ女

3.こころside


この人にハマりそう。


目が覚めて、隣で眠っているコウを見てそう思った。なにがどうとか、理屈じゃなくて、直感的に心が感じた。

出会ったばかりの人とするなんて、普段の私からは想像も出来ない事。でも、後悔はない。失恋して自暴自棄でヤっちゃった訳でも、ネジが1本外れた訳でもない。

ただコウが欲しかった。欲しくてたまらなかった。コウの全てが、コウの吐息さえもが私を夢中にさせた。帰りたくない。一緒にいたい。コウをもっと知りたい。もっと、知って欲しい。

夢なら、醒めなければいい。

目を瞑り、自分の中に芽生えた感情に思いを馳せていた。

と、コウが起き上がたのを感じとり、ベッドを降りようとしたコウを思わず引き止めたのは、自分でも驚きの行動だった。そんなに離れたくなかったなんて。


コウはまたキスをくれた。私の問いに、行動で答えてくれた。また私を欲しがってくれた。

疑う余地はない。


私はコウが好きだ。

昨夜出会ったばかりの。
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