俺様とネコ女
運転席に乗り込んだコウが、エンジンをかけた。


「コウ何歳?」

「26」

「やば、教えてくれた。今年27?そんなに変わんないね。私が小1のときコウ小5だよ?」


ニコリともせずにコウが一言。


「お前が小6のとき俺高1」


そう言われると、年齢の差がグンと広がった気がした。ランドセル背負って”は・じ・き”なんて算数してたとき、高校生のコウは”数Ⅰ・数A”を勉強してたって、凄い違い。


ゆっくりと動き出した車が、駐車場を後にした。

つい先日まで大学生だった私からしたら、車持ちってだけですごく大人。しかもこんなにかっこいい外車で、ハンドルを握る姿がドラマのワンシーンのように様になる。

真っ直ぐ前を向く横顔。シャープな顎のラインと、男の人特有の喉仏。ハンドルに添えた手の甲の血管。綺麗な指。


なんか、ムカツク。
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