俺様とネコ女
わざとらしく大きなリップ音を鳴らし離れた唇。鼻が触れるか触れないかの、お互いの呼吸を感じる距離。

「照れてんだろ?素直に言えよ」

「全然?照れるわけないでしょ、余裕だよ」


再び重なった唇。私の口をこじ開けて乱暴に侵入してきた舌は、簡単に私の呼吸を乱す。ううん。呼吸だけじゃなくて心も。

「・・・んっ」

「これでも余裕?」


もう、つよがりは言えなかった。コウの唇が首筋に触れ舌が這う。


「コウ、声、出る・・・・っ」

「出せ」

鎖骨のラインをなぞる舌に、背中からビク、大きく震え、思わずコウの頭を抱きしめる。


「お前、どこがイイの?」

そんなの答えられる余裕、あるわけない。


「ここ、この前良さそうだったな」


急に耳元で聞こえた声に驚く間もなく、耳のふちを唇が這う。
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