俺様とネコ女
「イくの?」

「んッ」


ただ、首を縦にふった。それから、コウの首に両手を回して引き寄せた。キス、してほしくて。

「カワイイ」


奥深い場所で弾けた快感に身体が痺れる。唇を重ね、強く抱きしめてくれる。

「コウ…」

「なに?」

「ん、なんでもない」


無意識に言いそうになった。強い快感に判断が鈍り「好き」が、口をついてしまいそう。

「なんだお前」

そんなこと言いながら、抱きしめてくれている。肩に、デコルテに、そっと触れる唇は優しくて温かい。

もうダメ。


私、どうしようもなく、この人が好き。

コウもわたしを好きになって!
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