Crown 【更新再開】
行くところがないので仕方なく教室へ向かう
今何時なんだろ
思ったのと同時に制服のポケットの中にあったケータイが鳴った
「…もしもし『おっ今回は早かったなよしよし!』」
俺の声を遮って話し出したコイツ
なんかムカつくな
「学校にいるときは掛けんなって言っただろ」
『ごめんってそんな怒んなよ』
周りに人がいないことを確認して俺は小さく溜め息をついた
『そうそうお前今日来る?てかニイたちが会いたがってるぞ』
今日か……特に何かあるっていう訳ではないからな
「ん、行く」
『そうか!アイツらに伝えとくな!それだけだから、んじゃ待ってる』
嬉しそうに言った声に俺も自然と口角が上がった
電話を終え、俺は教室に一番近い階段を上る
ふと前を見ると綺麗な茶色の髪をした先輩らしき人がいる
このままだと危ないし避けようと思ったが、間に合わず肩がぶつかってしまった
振り返ると向こうも俺のことを見ていた…いや、睨んでいた
「すんません」
怖いから謝っとこ。この人背高いし、目ヤバいし
「お、おう別にいいから………んじゃな」
何でこんなに焦ってるのかは分からないけど何もされなくて良かった
再び俺は歩きだす
教室まであと少し