秘めた恋
「ちょっと勘弁してくださいよ！そんなことのためにここまで私を探しに来るなんて。
ほかの人に頼んでください！」

私がそう呆れて怒鳴り声を上げると

「さっきも言っただろ、関係者以外立ち入り禁止のトップシークレット会議だ。
あまりおおごとにしたくない。お前は特別に俺が許可して会議に参加させてんだ。」

「いや、あの私のような派遣社員がそんな大それた会議とは無縁なので・・・」

「お前もあのデザイン画の件が気になるだろ？今日、明らかにする。」

「え！？」

私は、副社長を見上げた。

「今日、色々と決着をつける。」と彼は前を見ながら応えた。

私は、前を向くと「はい。」と応えた。

会社に着き、車は地下の駐車場の中へと入っていく。

「あの・・・美雪さんのこと・・・いいんですか？」

静まり返った建物の中でタイヤが擦れる音とエンジン音が鳴り響く。

彼は前を向いたまま「今日話してだいたいあの人がどういう人か分かっただろ？」と
聞いてきた。

私は彼の方を向いた。

「あの人はああやって人を小馬鹿にするような言い方をするんだ。
プライドが高く人を子供扱いするような言動ももうたくさんだ」

そう言うと車一台もないプライベートエリアに彼はフェラーリを駐車した。

私たちは車から降り、ロックをすると彼は私に向かってこう言った。

「会議が終わったら話がある。」

私は頷くと彼と一緒に会議室に向かった。

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