秘めた恋
総務に属する賢斗の弟が目の前にあったお茶を啜った。賢斗の父、執行役員の彼は
一瞬頬が引き攣ると「なんのことだ?」と聞いてきた。
副社長は会議室にあるテーブルに座り、腕を組むと「東郷社100周年を記念し
女性向けの高級万年筆を考案するプロジェクトを立ち上げた訳だが、なぜか
そのために用意していた金の一部がどこかに消え失せたみたいなんだが・・・知らないか?」と
試すような口調で賢斗の父に聞いた。
「わ、私が知るわけが・・・・」
「調べたところその一部の金額、つまりhuaの特許の対価として用意していた報奨金が
まるまる別の会社に流出していたわけだ。」古橋くんが説明し始めた。
「総務にいる杉並PLの弟、杉並春樹さんなら書類を改ざんして
他会社に賄賂を贈るくらい容易い御用だろ。」そう古橋くんが挑発すると
「な、何を根拠に!!」と先ほど俯いていた賢斗の弟が怒鳴った。
彼の手は怒りなのか動揺なのか分からないが震えていた。
「証拠はこれだ。」
そう言って古橋くんはみんなの前である書類を振りかざした。
「これは、明細書だ。報奨金として使用されるはずだった金がパルミエという会社に送金されている」
「そんなばかな!」
それを奪おうとして賢斗の弟は手を伸ばすが古橋くんは手を引っ込め書類を後ろに隠した。
「パルミエとはどういう会社か調べるとあることが分かった。
近々、そのパルミエの社長令嬢とある男性の婚約パーティーが開かれるそうだな。」
古橋さんは賢斗を見て言った。
「杉並PL、パルミエとはあなたの婚約者がいる会社だろ?」
え・・・・・・・?
一瞬頬が引き攣ると「なんのことだ?」と聞いてきた。
副社長は会議室にあるテーブルに座り、腕を組むと「東郷社100周年を記念し
女性向けの高級万年筆を考案するプロジェクトを立ち上げた訳だが、なぜか
そのために用意していた金の一部がどこかに消え失せたみたいなんだが・・・知らないか?」と
試すような口調で賢斗の父に聞いた。
「わ、私が知るわけが・・・・」
「調べたところその一部の金額、つまりhuaの特許の対価として用意していた報奨金が
まるまる別の会社に流出していたわけだ。」古橋くんが説明し始めた。
「総務にいる杉並PLの弟、杉並春樹さんなら書類を改ざんして
他会社に賄賂を贈るくらい容易い御用だろ。」そう古橋くんが挑発すると
「な、何を根拠に!!」と先ほど俯いていた賢斗の弟が怒鳴った。
彼の手は怒りなのか動揺なのか分からないが震えていた。
「証拠はこれだ。」
そう言って古橋くんはみんなの前である書類を振りかざした。
「これは、明細書だ。報奨金として使用されるはずだった金がパルミエという会社に送金されている」
「そんなばかな!」
それを奪おうとして賢斗の弟は手を伸ばすが古橋くんは手を引っ込め書類を後ろに隠した。
「パルミエとはどういう会社か調べるとあることが分かった。
近々、そのパルミエの社長令嬢とある男性の婚約パーティーが開かれるそうだな。」
古橋さんは賢斗を見て言った。
「杉並PL、パルミエとはあなたの婚約者がいる会社だろ?」
え・・・・・・・?