秘めた恋
私の大声が部屋中にこだました。

私はその場にしゃがみこむと彼女は「ごめんなさい。」と謝って
部屋を出ようとした。

彼女は振り向きざまに「知らない方が幸せでしたよね。でも
美雪さんが騙され続けてるのも見たくなかったので。」と言い残し、
部屋を後にした。

私の目から一筋の涙が頬を伝った。

「そんな、和馬くんがそんな・・・・」

彼が優しいのは私だけじゃなかった。

他の子にもあんなことしてるの?

抱きしめたりキスしたり、好きだなんて言ってるの・・・?

年上の女をからかって手玉に取って楽しかった・・・?

まさかとは思ったけど

和馬くんはモテるから私以外の女と出来ててもおかしくないよね。

和馬くんはモテるから私一人じゃ満足しないんだよね・・・。

だって、年下だし格好いいし、金持ちだし、満足しないよね・・・・。


私が馬鹿だった。

和馬くんに翻弄されてた私が馬鹿だった・・・・。


私はこの時から和馬くんと会うことも連絡を取ることも止めた。

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